「子どもが産まれて副業を始めた」30代前半年収800万円大手IT業勤務のKさんが語る給与所得の実情とは【TEKO独占インタビュー】
Kさん
海外輸出コース5期生
本業に不満がないからこそ感じた「一本依存」の危うさ
IT系プラットフォーム企業でコンテンツマーケティングに携わるKさんは、就職時から希望していたコンテンツ領域の仕事を一貫して任されてきた。制作にもマーケティングにも関われる環境で、仕事そのものに対する不満はなかったという。ただ、本業が充実していても「そこに依存しちゃう生き方は弱い」という感覚がずっとあった。やりがいと不安定さは別の話だと、Kさんは冷静に捉えていた。
過去には本業スキルの延長で業務委託を取ったり、ベンチャーに直接提案して月10万円ほどの案件を獲得したり、週末にバーテンダーとして働いたこともある。ただ、本業と同質のタスクを抱えると一つ一つの質が落ちる実感があった。「別の脳みそを使いたい」——その感覚が、これまでとはまったく異なるジャンルへ踏み出す伏線になっていた。
子どもの誕生が「守るべき基準」を変えた
副業への関心は以前からあったが、本格的に動き出す決定打になったのは子どもが生まれたことだった。Kさん自身は堅実な性格で、貯蓄や投資もコツコツと続けてきたタイプだ。生活に差し迫った危機感があったわけではない。それでも「子供が何かしたいっていう時に、応援してあげたい。金銭面での制約がかかるのはちょっと違うかな」と考えるようになった。
守るべき存在ができたことで、収入を増やす動機が「自分の可能性を広げたい」から「家族の選択肢を狭めたくない」へ変わった。物販やEC自体にはほぼ触れたことがなく、初回の面談で初めて海外輸出という選択肢を知ったほどだったが、発信の本質部分に親和性を感じ、未経験のまま飛び込む決断をした。
3ヶ月で見えた数字と、数字の裏にある実感
海外輸出を始めて3ヶ月。月利は1ヶ月目に約9万円、2ヶ月目に約27万円、3ヶ月目は周囲の対応に追われ17万円前後で着地した。本人も「ここまで持っていけるとは全く思っていなかった」と振り返る。最初の出品時は問い合わせが本当に来るのか疑心暗鬼だったし、初めて売れた商品ではいきなり仕入れ先と連絡がつかなくなるトラブルにも見舞われた。
それでも数字以上にKさんが得たのは、自分のリソース配分を俯瞰する感覚だった。朝は布団の中で海外バイヤーからのメッセージを確認し、日中は本業の合間にリサーチを回し、子どもが寝てから深夜2時3時まで集中する。限られた時間の中で本業と副業を横断する生活が、時間と労力の使い方に対する解像度を一段引き上げた。
「自分を資本として扱う」感覚が本業にも還った
Kさんが最も大きな変化として挙げたのは、「自分自身を経営の資本という感覚で捉えるようになった」ことだ。かつての副業では、面白そうだから飛び込む、仕事が取れそうだから提案するという行動が先にあった。リソース配分という発想は持っていなかったという。育児で使える時間が物理的に減ったことと、事業としての副業が重なり、すべての行動に対して投下時間とリターンを測る思考が自然に身についた。
この変化は本業側にも波及した。以前は「自分でやれるし」と抱え込んでいたタスクを手放し、優先度の低い依頼を適切に後回しにできるようになった。結果として周囲からの評価も上がったとKさんは語る。副業が本業のパフォーマンスを削るのではなく、意識の切り替えが全体の生産性を押し上げるという正の循環が、わずか3ヶ月で回り始めていた。
課金の価値は「攻め」ではなく「守り」にあった
無料で得られる情報だけでも最低限のスタートは切れたかもしれない。ただKさんは、「多分どこかで不安を抱えながらやることになっていた」と話す。Kさんにとって最も価値があったのは、やってはいけないことを事前に共有してもらえる「守り」の部分だった。トラブル回避の知見が蓄積されている環境に身を置くことで、変な地雷を踏まずに3ヶ月で一定の成果を出せたと実感している。
コミュニティの質もKさんが重視したポイントだ。日々のスレッドで交わされる質問とレスのやり取りを見れば、参加者が事前に調べ、聞きたいことを整理した上で質問しているかどうかが文字だけでも伝わるという。「攻めは自分で何とかやればいい。守りのところが固まるから、安心して攻められる」——本業で培った冷静な評価眼が、環境選びにもそのまま活きていた。
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