資産形成・投資の最新変化を、高所得会社員の意思決定に落とし込む

アイキャッチ: 高層ビルのオフィスから街を見下ろすビジネスパーソンのシルエット、手元にはノートPCと資産配分のグラフ
TEKO編集部

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内資系製薬→M&A仲介→外資系製薬
「本業+α」を提唱
本業×複業の掛け算によってキャリア・人生にレバレッジを
不動産投資(不動産賃貸業)
海外輸出物販

約18分で読めます

800万円を超える会社員にとって、資産形成の選択肢は多い。だからこそ判断を間違えやすい。NISAの非課税枠拡大、不動産価格の高止まり、為替の変動幅拡大、企業業績の二極化――2026年6月時点で動いている変数はどれも、高所得会社員の意思決定に直結する。この記事では、表面的な「おすすめ投資先ランキング」ではなく、自分の年収・与信・可処分時間・家族状況を前提にして、どの順番で何を検討すべきかを整理する。

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SUMMARY
この記事では、企業業績の二極化が会社員の資産形成に与える影響、再雇用・定年後の収入激減リスクをどう織り込むか、不動産投資の選択肢を整理する――REITか現物かを軸に、資産形成系の判断材料を整理します。
制度・年収・与信・時間・家族条件をばらばらに見ず、同じ意思決定テーブルに置くことが重要です。
最後は、知識の確認で止めず、自分の条件で今日決めることまで落とし込みます。

01企業業績の二極化が会社員の資産形成に与える影響

国税庁の令和6年度分会社標本調査によると、日本企業全体の営業収入金額と所得金額はいずれも過去最高を更新した。一方で、全法人の60.3%が赤字法人という構造的な二極化が進んでいる。

この数字が高所得会社員に意味するのは、「自分の勤務先が好業績でも、業界全体が安泰とは限らない」という事実だ。勤務先の業績が良い今だからこそ、その与信力と安定収入を活かして資産形成の土台づくりに動ける。逆に言えば、勤務先が赤字60%側に転落した後では、融資審査も副業の時間確保も格段に難しくなる。

指標 / 数値 / 高所得会社員への示唆 比較
指標 数値 高所得会社員への示唆
全法人の赤字比率 60.3% 自社が好業績でも業界リスクを分散する必要がある
企業所得金額 過去最高を更新 好業績企業の与信力が高いうちに融資を活用できる
営業収入金額 過去最高を更新 売上成長と利益成長の乖離に注意が必要
全法人の赤字比率
数値60.3%
高所得会社員への示唆自社が好業績でも業界リスクを分散する必要がある
企業所得金額
数値過去最高を更新
高所得会社員への示唆好業績企業の与信力が高いうちに融資を活用できる
営業収入金額
数値過去最高を更新
高所得会社員への示唆売上成長と利益成長の乖離に注意が必要
前提条件
前提: 現預金、生活費、本業収入、副業収入、不動産収入、働ける年数を並べる
計算式
計算: 将来支出 – 本業収入 – 副業収入 – 不動産収入で不足分を確認する
結果
結果: 足りない部分を、時間で埋めるのか資産で埋めるのか順番を決める
図解1: 企業の黒字・赤字比率を示す円グラフと、過去最高の企業所得を示す棒グラフの対比イラスト

好業績と赤字法人の併存は、個別企業の選別が進んでいることの証左でもある。自分の勤務先が「選別される側」になった場合に備え、給与収入以外の収益基盤を今のうちに築いておくことが、高所得会社員の合理的な判断になる。

与信力を活かすタイミングの見極め

年収800万円以上の会社員が持つ最大の武器は、金融機関からの与信力だ。勤続年数3年以上、年収800万円以上であれば、不動産投資向け融資で1億円前後の枠が出ることも珍しくない。ただし、この与信力は転職・独立・業績悪化で一気に縮小する。

「いつか不動産を」と考えている会社員は、具体的にいつまでに動くかの期限を決めておく必要がある。与信力と融資枠の基本を理解したうえで計画を立てたい。与信力は「使わないと劣化する資産」ではないが、「使えるタイミングが限られる資産」であることは間違いない。

02再雇用・定年後の収入激減リスクをどう織り込むか

手取り月18万円――これは、部長職だった61歳男性が再雇用後に直面した現実だ。年収1,200万円から年収250万円前後への落差は、生活設計だけでなく精神的な影響も大きい。

高所得会社員が見落としがちなのは、「今の年収が永続する」という無意識の前提だ。55歳での役職定年、60歳での再雇用、65歳での完全退職という3段階の収入減少カーブを、30代後半~40代前半のうちに長期の収支計画へ織り込む必要がある。

図解2: 年齢別の収入カーブを示す折れ線グラフ。現役ピーク、役職定年、再雇用、完全退職の4段階で収入が階段状に下がるイメージ

年齢別・収入減少シミュレーション

年齢 / 想定年収 / 月手取り目安 / 資産形成への影響 比較
年齢 想定年収 月手取り目安 資産形成への影響
35-50歳 800-1,500万円 45-80万円 最大の投資余力期間。月10-30万円の積立・投資が可能
55歳(役職定年) 600-900万円 35-50万円 投資余力が30-40%減少。新規大型投資は慎重に
60歳(再雇用) 250-400万円 18-28万円 積立継続が困難に。既存資産の運用フェーズへ移行
65歳(退職後) 年金200-280万円 14-20万円 資産取り崩しフェーズ。配当・家賃収入が生命線
35-50歳
想定年収800-1,500万円
月手取り目安45-80万円
資産形成への影響最大の投資余力期間。月10-30万円の積立・投資が可能
55歳(役職定年)
想定年収600-900万円
月手取り目安35-50万円
資産形成への影響投資余力が30-40%減少。新規大型投資は慎重に
60歳(再雇用)
想定年収250-400万円
月手取り目安18-28万円
資産形成への影響積立継続が困難に。既存資産の運用フェーズへ移行
65歳(退職後)
想定年収年金200-280万円
月手取り目安14-20万円
資産形成への影響資産取り崩しフェーズ。配当・家賃収入が生命線

この表を見れば明らかなように、資産形成の「ゴールデンタイム」は35歳から50歳の約15年間だ。この期間に月15万円を年利5%で運用すると、15年後には約4,000万円になる。一方、55歳から同じことをしようとしても、投資余力と残り期間の両方が足りない。年代別の資産形成戦略を早い段階で組み立てておくことが、将来の選択肢を広げる。

LIFE DESIGN

支出・収入源・生活余白を同じ線上で見る。

支出

固定費を先に見る

物価や家族支出が増えても、毎月の防衛ラインを超えないかを見る。

収入源

一本足を避ける

本業、海外輸出、不動産のどこで補うかを役割で分ける。

余白

続く設計にする

詰め込みではなく、家族・健康・学習時間を残せる形にする。

読む順番: 固定支出 → 補う収入源 → 続けられる生活余白

03不動産投資の選択肢を整理する――REITか現物か

不動産投資を検討する高所得会社員が最初にぶつかる問いが、「REITで十分なのか、現物不動産を持つべきか」だ。

REITは流動性が高く、数万円から投資できる。管理の手間もない。一方で、融資レバレッジが使えない、税制上の損益通算に制限がある、分配金利回りは3-5%程度にとどまるという特性がある。

現物不動産は、融資レバレッジを活用できるため、自己資金500万円3,000万円の物件を取得するといったことが可能だ。家賃収入による安定的なキャッシュフロー、減価償却による節税効果、インフレヘッジ機能も期待できる。ただし、空室リスク、修繕費、管理の手間、流動性の低さというデメリットがある。TEKOの不動産コースのメンバー事例では、会社員が本業を続けながら現物不動産を取得した判断プロセスが具体的に紹介されている。

図解3: REITと現物不動産の比較を示す天秤のイラスト。左皿にREIT(流動性・少額・手間なし)、右皿に現物不動産(レバレッジ・節税・安定CF)
比較軸 / REIT / 現物不動産 比較
比較軸 REIT 現物不動産
最低投資額 数万円~ 500万円~(頭金+諸費用)
融資レバレッジ 不可 可(年収の8-12倍程度)
期待利回り 3-5%(分配金) 5-8%(表面)、3-5%(実質)
流動性 高い(市場で即売却可) 低い(売却に1-6ヶ月
管理の手間 なし あり(管理会社委託で軽減可)
節税効果 限定的 減価償却・損益通算が可能
インフレ対応 間接的 家賃・資産価値の上昇で直接的
最低投資額
REIT数万円~
現物不動産500万円~(頭金+諸費用)
融資レバレッジ
REIT不可
現物不動産可(年収の8-12倍程度)
期待利回り
REIT3-5%(分配金)
現物不動産5-8%(表面)、3-5%(実質)
流動性
REIT高い(市場で即売却可)
現物不動産低い(売却に1-6ヶ月
管理の手間
REITなし
現物不動産あり(管理会社委託で軽減可)
節税効果
REIT限定的
現物不動産減価償却・損益通算が可能
インフレ対応
REIT間接的
現物不動産家賃・資産価値の上昇で直接的

首都圏マンションの維持管理費上昇を見逃すな

見落としがちなコストとして、マンションの維持管理費の上昇がある。首都圏マンションの修繕積立金は、直近6年間で約67.2%上昇している。都心新築物件ほどこの傾向が顕著だ。

物件の表面利回りだけを見て購入すると、修繕積立金の段階的値上げで実質利回りが想定を下回ることがある。購入前には、長期修繕計画の確認ポイントを押さえたうえで修繕積立金の改定予定を必ず確認する。2026年時点の首都圏マンション平均購入価格は5,367万円で、2014年の調査開始以降の最高を更新しており、フルローン比率も上昇傾向にある。

図解4: マンションの修繕積立金の推移を示す右肩上がりの棒グラフ。6年で67.2%増の注釈付き

04インフレ環境下での資産防衛を考える

「不動産はインフレに強い」とよく言われるが、実際のデータを見ると、家賃の上昇率は消費者物価指数(CPI)の上昇率を常に上回るわけではない。特に、物価上昇の初期段階では家賃の改定が追いつかず、実質的な利回りが低下する局面がある。

高所得会社員がインフレ対策を考える場合、不動産だけに依存するのではなく、以下の3つの軸で分散するのが現実的だ。

1
実物資産(不動産・金)
インフレに中長期で追随。ただし短期では乖離あり
2
株式(国内・海外)
企業の価格転嫁力を通じてインフレに追随。変動大
3
外貨建て資産
円安局面でのヘッジ。ドル建て資産の保有比率を10-30%

現金・預金だけでは、年率2-3%のインフレで毎年購買力が目減りする。年収1,000万円の会社員が預金3,000万円を保有している場合、インフレ率2%で年間60万円の実質的な目減りが発生する計算だ。インフレ局面の資産配分の考え方も参照しながら、自分のポートフォリオを点検したい。

図解5: インフレ率2%での預金の実質価値推移を示すグラフ。10年で約18%目減りするイメージ

為替変動と外貨資産のバランス

2026年6月第3週の米ドル円相場は、日米金利差や経済指標の発表を受けて変動が続いている。高所得会社員が外貨建て資産を保有する場合、為替リスクを「避けるべきもの」と「取るべきもの」に分けて考える必要がある。

円建て収入が安定している会社員にとって、資産の100%を円建てにすることは、実は「円に全額ベットしている」状態だ。給与が円建てであるからこそ、資産の一部を外貨建てにすることで通貨分散が成立する。目安として、総資産の15-25%を外貨建て(米ドル・先進国通貨)にすることが、過度なリスクを取らずに分散効果を得る現実的なラインだ。為替リスクと通貨分散の基本もあわせて確認しておくと判断しやすい。

05「数字の読み方」を間違えると判断を誤る

資産形成の情報を集める際に、最も注意すべきなのは「数字の定義」だ。

  • 売上と利益: 「月収100万円」が売上なのか利益なのかで意味が全く違う
  • 表面利回りと実質利回り: 管理費・修繕積立金・固定資産税・空室率を引いた後の利回りが実態
  • 税引前と税引後: 年収800万円の会社員の所得税率は23%。投資収益にも約20%の税金がかかる
  • 単年の成果と継続性: 「初月で50万円」が翌月以降も続くかは別問題

TEKOの公開面では、海外輸出コースの実績紹介や不動産コースの実績を紹介する際にも、売上・利益・税引前後・継続期間を分けて伝えることを重視している。読者が「自分の場合はどうか」を判断するためには、華やかな数字の裏にある条件を正確に読み取る力が必要だ。

図解6: 同じ「月収100万円」でも、売上100万円(経費60万円・利益40万円)と利益100万円では意味が全く異なることを示す比較図

チェックリスト:情報を見る時の5つの確認項目

  • その数字は売上か、利益(手残り)か
  • 税引前か、税引後か
  • 単月の数字か、年間平均か
  • 同じ属性(年収・職種・家族構成)の人の実績か
  • 再現に必要な初期投資・時間・スキルは明示されているか

06本業を維持しながら収入源を増やす現実的なステップ

高所得会社員の最大の強みは「安定した本業収入」だ。これを壊さずに第2、第3の収入源を作るには、以下の順序で検討するのが失敗しにくい。

ステップ1:余剰資金の棚卸し(所要時間:半日)

月収から生活費・固定費・貯蓄を引いた「投資可能額」を算出する。年収800万円(手取り約560万円)の場合、月の投資可能額は5-15万円が現実的なラインだ。住宅ローンの有無で大きく変わるため、まず正確な数字を出す。

ステップ2:時間の棚卸し(所要時間:1時間)

平日と休日で、資産形成に使える時間を計算する。残業月40時間の会社員であれば、平日は1日1-2時間、休日は1日3-5時間が上限だ。この時間内でできることだけを選択肢に入れる。副業の時間管理と本業との両立を参考に、無理のないスケジュールを組みたい。

ステップ3:与信力の確認(所要時間:1-2週間)

金融機関に融資の事前相談をする。年収・勤務先・勤続年数・既存借入をもとに、自分の融資可能額を把握する。この段階では物件を探す必要はない。自分の「使えるカード」を知るステップだ。

ステップ4:選択肢の絞り込み(所要時間:1ヶ月

投資可能額、使える時間、与信力の3つが出揃ったら、自分の条件に合う資産形成の手段を2-3つに絞り込む。すべてを同時にやろうとしない。最初の1年は1つに集中するのが、本業への影響を最小化するコツだ。

ACTION FILTER

今月決めることと、まだ保留することを分ける。

今月決める

  • 生活防衛資金の下限
  • 毎月の投資可能額
  • 自分に近い事例を読む順番

保留する

  • 前提不明の大型投資
  • 家族合意前の借入
  • 時間を削りすぎる副収入

資産形成は、足りないテーマを見つけた後に、今月の一手へ落とすと続きやすい。

07自分に近い事例から学ぶ――属性別の判断ポイント

資産形成で最も参考になるのは、自分と似た属性の人がどこで迷い、何を基準に判断したかだ。年収・職種・家族構成・年齢が近い人の事例は、成功額よりも「判断プロセス」に価値がある。

TEKOでは、海外輸出コースのメンバーインタビュー不動産コースの実績対談を公開している。30代のSIer勤務で年収700万円の会社員が、平日夜の2時間で海外輸出を始めたケース。40代の金融機関勤務で年収1,200万円の会社員が、与信力を活かして1棟アパートを取得したケース。それぞれ、本業への影響、家族との合意形成、初期投資額、最初の3ヶ月の実態を含めて公開している。

大切なのは、「この人は成功した」という結果ではなく、「この人はこの条件で、この判断をして、このリスクを受け入れた」というプロセスを読み取ることだ。条件が違えば、同じ判断が最適とは限らない。

属性別の検討優先度マトリクス

属性 / 投資可能額/月 / 使える時間/週 / 優先検討すべき資産形成手段 比較
属性 投資可能額/月 使える時間/週 優先検討すべき資産形成手段
30代前半・年収600-800万円・独身 8-15万円 10-15時間 積立投資 + 海外輸出(時間活用型)
30代後半・年収800-1,200万円・既婚 10-20万円 5-10時間 積立投資 + 不動産コース(与信活用型)
40代前半・年収1,000-1,500万円・子あり 15-30万円 3-8時間 不動産(レバレッジ型) + 積立投資
40代後半・年収1,200万円以上 20-40万円 3-5時間 不動産(複数物件) + 外貨分散
30代前半・年収600-800万円・独身
投資可能額/月8-15万円
使える時間/週10-15時間
優先検討すべき資産形成手段積立投資 + 海外輸出(時間活用型)
30代後半・年収800-1,200万円・既婚
投資可能額/月10-20万円
使える時間/週5-10時間
優先検討すべき資産形成手段積立投資 + 不動産コース(与信活用型)
40代前半・年収1,000-1,500万円・子あり
投資可能額/月15-30万円
使える時間/週3-8時間
優先検討すべき資産形成手段不動産(レバレッジ型) + 積立投資
40代後半・年収1,200万円以上
投資可能額/月20-40万円
使える時間/週3-5時間
優先検討すべき資産形成手段不動産(複数物件) + 外貨分散

08「動かないリスク」と「準備不足で動くリスク」の天秤

高所得会社員は、生活に困っていないからこそ「まだ大丈夫」と判断を先送りしやすい。しかし、先述の収入減少カーブを考えると、35歳で始めるのと45歳で始めるのでは、同じ目標金額に到達するために必要な月額投資額が2倍以上変わる。

一方で、準備不足のまま動くリスクも無視できない。特に不動産投資では、物件選定・融資条件・管理体制のどれかが不十分なまま購入すると、空室や修繕で赤字が続き、本業の精神的安定まで揺らぐ。

時間は、動かないリスク: 複利効果を逃す。10年遅れると到達額が約40%減少、準備不足で動くリスク: 学習コストなしで購入し、修正に時間を取られる。

お金は、動かないリスク: インフレで預金の実質価値が年2-3%目減り、準備不足で動くリスク: 高値掴み・空室・修繕で想定外の出費。

与信は、動かないリスク: 転職・独立・業績悪化で使えなくなる、準備不足で動くリスク: 過剰借入で追加投資の余力を失う。

精神面は、動かないリスク: 「何もしていない」焦りが判断を歪める、準備不足で動くリスク: 赤字物件・含み損で本業に集中できない。

バランスを取るための現実的な解は、「小さく始めて学ぶ」ことだ。月5万円の積立投資から始める、海外輸出を1日1時間の副業として試す、不動産セミナーに3回参加してから物件を見始める。初期のリスクを限定しながら、判断に必要な経験値を積む。初手の選び方に迷った時の判断フレームワークを参照するのもよいだろう。

09制度変更と市場環境の変化を継続的にウォッチする

資産形成は「一度決めたら放置」ではなく、制度や市場の変化に応じて見直しが必要だ。2026年時点で高所得会社員が特に注目すべき変化を3つ挙げる。

  1. NISA制度の活用状況: 年間投資枠360万円(つみたて120万円 + 成長240万円)を使い切れているか。非課税メリットは高所得者ほど大きい。NISA枠の最適な活用法も確認しておきたい
  2. 不動産市場の価格動向: 首都圏マンション平均購入価格5,367万円は過去最高。金利動向と不動産投資のタイミングを踏まえ、金利上昇局面では価格調整の可能性も視野に入れる
  3. 為替と金利の連動: 日銀の政策変更による住宅ローン金利・投資用ローン金利への影響を定期的に確認する

これらの変数は相互に影響し合うため、個別に見るのではなく、自分のポートフォリオ全体への影響を四半期に1回は確認する習慣をつける。

10まとめ――高所得会社員の資産形成で大切な3つの原則

高所得会社員の資産形成は、「稼ぐ力」ではなく「判断する力」で差がつく。最後に、この記事の判断軸を3つの原則に集約する。

原則1:自分の条件を数字で把握する

年収、投資可能額、使える時間、与信力、家族の合意。すべて数字で出す。感覚や願望ではなく、ファクトに基づいて判断する。

原則2:時間を味方につける

35歳から始めれば15年。45歳から始めれば5年。同じ目標金額でも、必要な月額投資額は3倍近く変わる。完璧な条件が揃うのを待つより、小さく始めて修正する方が合理的だ。

原則3:自分に近い事例で判断精度を上げる

年収も職種も家族構成も違う人の成功談は、モチベーションにはなっても判断基準にはならない。TEKOの海外輸出コースのメンバー事例不動産コースの実績対談のように、属性の近い人がどこで迷い、何を基準に判断したかを参照する方が実務的だ。

資産形成の正解は一つではない。しかし、自分の条件を正確に把握し、時間を味方につけ、近い属性の事例から学ぶことで、判断の精度は確実に上がる。まずは今日、手取り月収から投資可能額を算出するところから始めてみてほしい。

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TEKO EDITORIAL
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