「本業も副業もプライベートも、今は全部確保できている」週4勤務年収500万理学療法士ゆりかさんが語るライフデザインの最適解とは【TEKO独占インタビュー】
ゆりかさん
海外輸出コース2期生
専門職のキャリアに感じた「幅の狭さ」と、異業種へ踏み出した25歳の決断
ゆりかさんは30代半ばの理学療法士だ。現在は訪問リハビリの現場で週4日勤務しながら、副業として海外輸出ビジネスに取り組んでいる。ただ、ここに至るまでのキャリアは一直線ではなかった。25歳半ばで「リハビリ以外の仕事を経験しないまま歳を重ねることが、キャリアの幅として狭い」と感じ、医療系の人材紹介会社に転職。営業として数字を追い、メールの文章を組み立てるという未経験の業務に、最初の1〜2年は相当苦労したという。
それでも4〜5年継続したことで、ビジネスの基本動作が身につき、逆に医療専門職の強みを客観的に捉え直せるようになった。その後、顧客の顔が見える仕事のやりがいと、副業に使える時間の確保を理由に、訪問リハビリの理学療法士として現場に戻っている。一度外に出て戻ったからこそ、自分にとっての「働く意味」を言語化できたキャリア選択だった。
理想の暮らしから逆算した、手取り800万円という具体的な数字
理学療法士に戻る判断の裏には、明確な収入設計があった。年に何度か旅行に出かけること、快適な住環境を整えること、離れた実家と定期的に行き来できる移動費。ゆりかさんはこうした「理想の生活に必要な支出」を一つひとつ積み上げ、手取りで800万円、年収にして約1,100万円という目標を導き出した。人材紹介業で上を目指せば届く可能性はあったが、そのためには労働時間が大幅に伸び、プライベートが犠牲になる。本末転倒だった。
週4勤務の訪問リハビリで年収450〜500万円を確保しつつ、残りを副業で埋める。その戦略が、ゆりかさんにとっての最適解だった。額面ではなく手取りベースで考え、生活の質を下げずに収入を積み増すという設計思想は、漠然と「もっと稼ぎたい」と願うのとは根本的に異なるアプローチだ。
月2万円が7ヶ月続いた停滞期と、諦めなかった明確な理由
海外輸出ビジネスを始めてからの半年以上、利益は月2万円程度で停滞した。同期のメンバーがすでに先へ進んでいるのを見て焦りもあったという。それでも辞めなかったのは、結果が出ない原因を自分で把握できていたからだ。稼働時間の不足、在庫管理ツールをまだ使いこなせていないこと、外注化に踏み切れていないこと。講師や他のメンバーがすでにクリアしている課題が、自分の手元にはまだ残っていた。
「やるべきことが残っているのに諦めるのは早い」。その判断に支えられ、7〜8ヶ月目に在庫管理ツールの導入と外注スタッフの活用を開始。少しずつ利益が伸び、開始から1年で月20万円に到達した。関税の影響で一時的に数字が下がる局面もあったが、再び同水準に戻してきている。焦りすぎず、腐らず、長期の視点で一つずつ課題を潰していく姿勢が、停滞期を抜けた原動力だった。
「時間をかければできる」から「仕組みを作る」への思考転換
副業を続ける中で、ゆりかさんの考え方には大きな変化があった。以前は、時間さえかければ成果につながると考えるタイプだったという。しかし本業・副業・プライベートの三つを同時に成り立たせるには、副業に充てられる時間は限られる。自分だけが動く労働集約型では、人件費がかさんで赤字に転落するリスクさえある。仕組み化できる部分をきちんと作らなければならないという認識は、実践の中で切実に得たものだった。
もう一つの変化は、視野の広がりだ。メンバーとの交流を通じて、本業と副業の組み合わせだけでなく、その先にある不動産投資などの資産形成の道筋もイメージできるようになった。まだ着手するフェーズではないと冷静に捉えつつも、選択肢が見えていること自体が大きな収穫だという。目の前の利益を追いかけるだけでなく、長期で収入の柱を増やしていく構想が少しずつ形になり始めている。
「事業は安定ではない」という実感と、環境がもたらす継続の力
月20万円の利益を出せるようになっても、それで安心とはならなかった。関税制度の変更、外注スタッフの離脱リスクなど、外部環境は常に動いている。一度達成した数字を維持するだけでも新たな判断が求められる。ゆりかさんが「事業は安定ではない」と語る言葉には、実際に利益の増減を経験した人だけが持つ実感がこもっている。正解が見えない状況で、最新の情報に触れ続けられる環境の価値を強く感じているという。
過去にX、ブログ、YouTube、採用業務の委託など複数の副業を試し、いずれも長続きしなかった経験がある。期限もフィードバックもない環境では、自分の性格では続かない。その自己理解があったからこそ、誰かの目が入り、同じ立場の実践者と情報を交換できる場に身を置く判断ができた。本業も副業もプライベートも確保できている今の状態は、適切な環境を選んだことと、停滞期を投げ出さなかった根気の両方が重なって成り立っている。
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